地域ケアに市民の参加が不可欠

地域ケアに市民の参加が不可欠

東京都は6月1日、高齢者が要介護状態になっても、地域で暮らし続けるために必要な取り組みとその具体策を検討する「東京の地域ケアを推進する会議」の今年度の初会合を開いた。委員からは、地域ケアへの市民参加や、現行の介護保険制度の問題点などについて意見が出された。

 会合ではまず、最終報告書の構成案が事務局から示された。構成案には、人口が多いなどの東京の地域特性や、「365日24時間介護」など目指すべき項目、今年度から行われている「認知症デイサービスセンター活用事業」と「地域連携推進員配置事業」の2つの試行事業の検証結果、具体的な先進事例の検証などが盛り込まれている。

 続いて行われた意見交換では、構成案に盛り込むべき論点として、地域ケアへの市民参加を促す方策や、介護保険制度のあり方などについて委員から意見が出された。

 地域ケアへの市民参加について、東京ボランティア・市民活動センターアドバイザーの安藤雄太委員は、「住民参加型の相互に支える仕組みの基盤が崩れている」と指摘し、市民が軸となって地域ケアに携わるべきとの見解を示した。また、自立して生活できる高齢者に対するケアとしては、市民が主体的に取り組み、ケアが必要になった高齢者は専門機関によるサービスを受けるという「段階論」が大切だと主張した。

 また、介護保険制度のあり方について、NPO法人メイアイヘルプユー事務局長の鳥海房枝委員は、「介護保険サービスがあるという理由で高齢者の介護に行かなくなった」という事例を挙げ、介護保険は人と人との関係の希薄さに拍車を掛けたと指摘。「介護保険がない方がよかったとは言わないが」と前置きした上で、市民が協力して地域ケアに取り組む大切さを訴えた。
 さらに、安藤委員は介護をしている家族が疲弊している例を挙げ、「介護保険という制度があっても介護をしている家族は支えられていない」と問題視。高齢者だけでなく、介護をしている家族を支えるための方策が必要だとの考えを示した。

 次回の会合は10月に開催される予定で、出された論点を整理する。事務局では、来年度末までには最終報告書をまとめたいとしており、今年度から始まっている2つの試行事業についてもそれぞれ専門部会を開催し、課題の検討などを進める考えだ。引用:医療介護CBニュース

2009年06月05日 | トラックバックURL |

カテゴリ: 介護ニュース

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