各社大きく増収も、利益に差-介護事業上場09年3月期

各社大きく増収も、利益に差-介護事業上場09年3月期

介護サービスを提供する上場企業の2009年3月期決算がこのほど出そろった。売上高を大きく伸ばす企業が目立ったが、コムスンの事業を継承した企業を中心に、利益の回復はこれからとなっている。

 ニチイ学館の連結業績は、売上高2136億100万円(前年同期比6.9%増)、営業利益10億1300万円(同53.3%減)経常利益8億円(同60.8%減)、当期損益は10億9000万円の赤字(前年同期は8億3400万円の赤字)だった。このうち、介護サービス部門の「ヘルスケア事業」の売上高は997億7000万円(前年同期比25.2%増)、営業損益は7億5800万円の赤字(前年同期は1億9000万円の黒字)だった。
 「ヘルスケア事業」の今期予想は、既存の居住系介護事業の業績改善やダスキンの在宅介護子会社の事業継承、介護報酬改定による約30億円の増収などが寄与することから、売上高はトップの「医療関連事業」を抜く1190億円を、営業利益は25億円をそれぞれ見込んでいる。

 ベネッセコーポレーションの連結業績は、売上高4127億1100万円(前年同期比7.3%増)、営業利益391億2500万円(同12.2%増)、経常利益392億7600万円(同9.3%増)、当期利益106億7800万円(同30.9%減)だった。このうち、有料老人ホームなどの介護事業を展開する「シニアカンパニー」の売上高は403億5400万円(同8.7%増)、営業利益は26億3500万円(同1.1%減)。昨年度は有料老人ホーム10棟の新規立ち上げなどにより増収となったが、人材の確保などに向けた人事制度改定に伴う労務費の増加などがあったため、減益となった。
 「シニアカンパニー」の今期予想は、売上高460億円、営業利益37億円を見込む。また、有料老人ホーム20棟の新設を予定している。

 ツクイの業績(非連結)は、売上高361億7900万円(同20.5%増)、営業利益16億3600万円(同32.4%増)、経常利益15億3100万円(同29.1%増)、当期利益7億4000万円(同34.8%増)となった。部門別では、営業利益率13.5%の「在宅介護事業」が利益をけん引したほか、有料老人ホーム事業と人材開発事業の赤字幅が改善された。
 今期予想は、売上高430億9400万円、営業利益18億9600万円、経常利益16億100万円、当期利益7億5400万円を見込んでおり、赤字だった有料老人ホーム事業と人材開発事業も黒字となる見通し。
 同社は今期以降、通所施設を毎年50施設程度開設していく予定。津久井督六社長は決算説明会で、1800の自治体のうち、利益が見込める順に300か所くらいにまで出店していきたいとの方針を示した。

 メッセージの連結業績は、売上高270億9900万円(同17.5%増)、営業利益36億300万円(同8.3%減)、経常利益34億9300万円(同5.9%減)、当期利益18億9300万円(同4.9%減)となった。既存の介護付き有料老人ホームへの入居が好調だったほか、昨年8月に積水ハウスとの合弁会社を連結子会社としたことなどが増収要因となった。一方で、高齢者専用賃貸住宅の入居計画の未達や、キャリアアップのための労務費増加を経費削減で補い切れなかったことなどから、減益となった。
 今期予想は、売上高310億円、営業利益42億円、経常利益41億円、当期利益21億3000万円となっている。

 ジャパンケアサービスグループの連結業績は、売上高205億4800万円(同59.1%増)、営業損益は9億7500万円の赤字(前年同期は15億600万円の赤字)、経常損益11億1700万円の赤字(同13億300万円の赤字)、当期損益は16億5400万円の赤字(同13億1600万円の赤字)。
 コムスンからの事業継承会社などが昨年度の第4四半期に経常黒字となったことなどから、今期予想は、売上高208億3400万円、営業利益7億100万円、経常利益5億3400万円、当期利益3億6600万円と黒字を見込んでいる。

 セントケア・ホールディングの連結業績は、売上高197億8900万円(前年同期比16.9%増)、営業利益3億7600万円(前年同期は3億5600万円の赤字)、経常利益3億1600万円(同3億9100万円の赤字)、当期利益5000万円(同4億7300万円の赤字)となった。2007年11月にコムスンから事業継承した14社の売り上げが寄与したほか、施設系サービスの稼働率改善、外注費の圧縮、業務効率の改善などにより販売管理費などを圧縮し、黒字に回復した。
 今期予想は、売上高208億円、営業利益6億300万円、経常利益5億1600万円、当期利益1億8800万円を見込んでいる。

 ワタミの連結業績は、売上高1112億9100万円(前年同期比6.7%増)、営業利益60億4500万円(同21.3%増)、経常利益61億600万円(同18.2%増)、当期利益25億6100万円(同34.6%減)。このうち、有料老人ホームなどの「介護事業」の売上高は146億8000万円(同39.4%増)、経常利益は16億1900万円(同45.3%増)となった。老人ホーム6棟の開設や既存棟の入居率改善などが寄与した。
 「介護事業」の今期予想は、売上高181億円、経常利益19億5300万円を見込む。老人ホーム11棟を開設するほか、事業譲渡型のM&Aを継続するとしている。引用:医療介護CBニュース

2009年06月05日 | トラックバックURL |

カテゴリ: 介護ニュース

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